若くメリハリのある理想の体が手軽に手に入り、諸症状も改善できる「加圧トレーニング」。
この驚くべき効果はどうしておこるのでしょう?
この驚くべき効果はどうしておこるのでしょう?
歳をとると、血管も衰えて弾力性を失います。 血液は酸素と栄養を体内に運ぶ役目をしていますが、血流が悪くなると細胞の機能は低下し、新陳代謝が衰えて老化が進みます。 これまで手軽に血管を鍛える方法は存在しませんでした。 しかし、加圧トレーニングによって血流を適度に制限することで、血管の拡張・収縮機能を取り戻すことができるのです。
加齢によって血管が硬くなり、血液を押し出す力を失っていきます。 これが進行したのが動脈硬化です。血管の弾力性を取り戻すのに、NO(一酸化炭素)が重要な鍵を握っています。 NOは血管内皮細胞から生まれ、血管を若返らせる働きをもっています。 加圧トレーニングを継続的に行うと、このNOが分泌されるようになります。これによって血管が若返るのです。
筋肉には持久力を発揮する遅筋と、瞬発力を発揮する速筋があります。 遅筋を鍛えるには軽い負荷のトレーニングを長時間続ける必要があり、 速筋は重い負荷のトレーニングによって鍛えられるので、2つの筋肉を同時には鍛えられません。 しかし、加圧トレーニングでは短時間の軽い負荷のトレーニングでも、脳が重い負荷だと錯覚して速筋と遅筋が同時に鍛えられるのです。
成長ホルモンとは脳下垂体で作られ、体内に分泌されています。 体の成長と新陳代謝を活性化させる働きがあります。 そのほか、免疫機能の強化、脂肪の減少、傷の回復期間の短縮など、若返りに多大な効果をもたらします。 筋肉疲労によって乳酸が生成されると、受容体を刺激します。 すると、損傷した受容体を再生するために成長ホルモンが生成されます。
血流を適度に制限することで、毛細血管の先端まで血液が行き渡ります。
このとき、血流抹消抵抗値の比率 (加圧前 : 加圧中 : 加圧後 = 1 : 1.7 : 0.6) でも明らかなように血流はよくなります。
このことから、加圧トレーニングは血行促進に役立つことが分かります。
さらに、血管の拡張・収縮機能も高まり、血管の弾力性も向上してくることがいえます。
左側が専用ベルトで圧力を加えた状態の手です。
手の色の変化が見て取れますでしょうか。
加圧をかけてトレーニングをすると負荷が軽くても筋線維の動員率が高まり、速筋(白筋)線維までもが活動するため、血液中の乳酸(筋活動の代謝物)濃度が猛烈に上昇します。
この乳酸が筋肉内にあるセプター(受容体)を刺激して、脳下垂体から成長ホルモンの分泌を促進させる役目を果たします。
つまり、筋肉が騙されて、いつもより活発に働いてしまうことで、脳が激しいトレーニングをしたと錯覚して多量の成長ホルモンやノルアドレナリン等を分泌させ、骨や筋肉の成長を促進させ、免疫力の向上を促します。
成長ホルモンの分泌は加圧トレーニングをして15~30分後にピークになり、運動負荷や個人差によりますが、加圧前と比べると約100~300倍に分泌量は上昇します。
また、成長ホルモンやノルアドレナリンは体脂肪の分解にも作用する特徴をもっていて、運動後、1~2時間後に脂肪を遊離脂肪酸とグリセロールに分解し、血中に流れ出ます。
この時間帯に脂肪燃焼を促進させる(代謝を高める)有酸素運動を行うと、より効率的に脂肪燃焼が行われます。